【カンボジア渡航】渡航同行者の感想 小笠さん編

続いて、セカンドハンドで学生時代からボランティアをしてくれている小笠さんの感想です。

小笠さんの希望に応えるには短すぎる訪問でしたが、それでもホームステイなど初めての体験もできました。

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「おがさの顔がイキイキしすぎてるぞ。」現地の孤児院の子供たちと撮った写真を見せると、家族、友人、会社の上司、みんなが口を揃えてこう呟きます。日本でどれだけ自分がマジメな顔ばかりだったのかと反省しつつも、自然と笑みがこぼれ活力が湧き出てくるような7日間だったことは間違いありません。

今回カンボジアの視察渡航に同行させてもらい、現地を自分の目で確かめる機会をいただきました。最初に志願したきっかけは正直覚えていません。しかし渡航の話を聞いた時、自然に前向きに考え始めたのは不思議な感覚でした。約7年間ボランティアさせてもらっているセカンドハンドで何か別の形で貢献できればという想いも重なり、感じたことを「伝える」役割を担いたいと感じ渡航を決意しました。

高松空港を早朝に出発し、羽田空港、バンコク経由でプノンペンへ向かう1日がかりの移動。途中、セカンドハンドのショップ内でよく見るゾウの置物を、バンコク空港内の民芸品店で発見したのは印象的でした。プノンペン国際空港にたどり着いたのは夜。ホテルまで向かうタクシーの中、窓の外には高層ビルが立ち並び、日本で走っている高級車が列をなしている都会の空気が漂っていました。しかし、ガタガタ道を無理やり駆け抜け、あらゆる交差点でクラクションが鳴り響くような交通事情も同時に肌で感じました。

1日目の夜にホテルで会った青年は「ブッティ」。セカンドハンドのフォースターペアレント(里親)制度の支援を受けた彼は、当時路上で物乞いをしていた生活から一変、学業に励みフランスへの留学を経て、電子工学の技術者として働き、起業したという経歴をもっています。遠く離れた里親からの支援が1人の人生をここまで大きく変えることができるのか、感謝の気持ちがあるからこそより一層努力できたのだと伝わってきました。

2日目の朝、セカンドハンドユース(学生組織)からの大きなミッションを遂行しました。奨学金支援を行っている現地の学生たちとのテレビ電話。PCの調子がうまくいかず、何とか自分のスマホのLINEの機能を使って接続。声が聞こえた瞬間、日本でもカンボジアでも笑顔がこぼれました。お互いシャイな面がありつつも、カタコトの英語で自己紹介し、将来の夢や好きなものを伝える貴重な40分。「架け橋」になれればと手汗びっしりで画面を支えながら簡単な通訳をしたのは忘れられません。

続いてセカンドハンドの支援の橋渡し役を担う現地の支援団体がアメリカのNGO「マリノール」からドイツのNGO「KKEV」へ引き継がれるため、理事長との引き継ぎに随行しました。新しく支援の中核となる「KKEV」の施設内には売店や理髪店。施設内で暮らす子供たちが自分たちの力でお金を稼ぐことができるようなシステムがあり、補習を受けるためのお金等にあてているという話でした。印象的だったのは中にいる子供たちから「毎日歯磨きを3回しているよ」と白い歯を見せながら笑ってくれたことでした。

2日目の夜は人生初のホームステイ。高校3年生の男子学生「ラヴィ」君の家に入った時、幼い頃に訪れた山の上でのどかな生活を営んでいる祖父母の家を思い出しました。庭にはたくさんの木が生い茂り、玄関の扉にたどり着くまでの数メートルはジャングルそのもの。しかし玄関の扉を開けた瞬間から生活感のあるテレビや洗濯機。お互い英語はほとんどカタコトで、最初こそ緊張していたものの、スマホの翻訳機能を駆使して単語を調べては見せて伝えは笑いあうの繰り返し。学生時代の写真も何枚か持参したものの、結局はスマホのアルバムに入っている想い出の写真を見せたり好きな歌を聞かせてもらったりと、ずーっと寝転がって話していました。お母さんの手作りご飯もとても美味しく、ずっと扇風機をつけてくれる優しさ。話しすぎて少々寝不足なこと以外は体調も抜群で朝をむかえました。人一倍努力しているラヴィ君は学校卒業後、勉強しながらも訓練学校で調理の修行を続けていくとのことでした。夢を追いかけることへの支援、それに対する感謝の気持ちを、1人の訪問者である自分に対し「おもてなし」してくれました。

2日目の午後と3日目の午前中はカンボジアの歴史を学ぶ時間となりました。キリングフィールドとトゥールスレン博物館。ともにポル・ポト政権時代に虐殺が行われた記録が残された地であり、目を背けたくなるようなエピソードばかりでした。知識人というだけで、罪の無い人をその家族とともに殺してしまう、それも銃弾がもったいないからとハンマーやのこぎりで撲殺。収容されて虐殺される直前に取られた写真も埋められていた大量の骨もすべてが生々しく心に刺さりました。どうしてこんなにも残酷なことができるのか、疑問しか湧き出てきませんでした。二度とこんなことが起きてはいけない、負の遺産としてここにきちんと残し、何世代後にも、そして世界中が知っておく必要性があると感じました。いつも優しく微笑んでくれるカンボジアの人々。あえて自分からその話題を口にすることはありません。笑顔の背景に想像をはるかに超えた重いものを抱えている人もいます。カンボジア支援に関わる1人の人間として、きちんと歴史と向き合うことがいかに大切か実感できました。

3日目の午後には元日赤看護師長の楠川さんと合流し、赤十字等が支援した学校を案内してもらいました。ちょうど4年前、高松赤十字病院内で一緒に働き、部署こそ違うもののいつも総合案内で笑顔を分けてくれた楠川さん。当初看護管理を教えるという使命を与えられ活動を始めた後、命の重さについて考え、カンボジアの学校に保健室を作る活動を展開。香川県や香川大学、JICAとともに現地で保健衛生等の様々なプロジェクトに携わり大きな活躍をしてきました。「日本のみんなからのサポートがあるから頑張れている。」看護職員の同僚からの応援や赤十字の仲間からの寄付、様々な助けがあって今の自分があるという言葉に1ミリの嘘もありませんでした。現地でたくさんの苦労があるかもしれない、でもそれを一切感じさせない満点の笑顔が、カンボジアと日本の「架け橋」になっている理由なんだと感じました。

プノンペンを離れ、デコボコ道を走って遥か遠くバッタンバンへ。4日目の夕方から5日目にはホームランド孤児院を訪問しました。親の離婚や虐待、ストリートチルドレン、様々な事情で心や身体に傷を負った子供たちを保護し、自立できるよう、元の生活に戻れるよう支援する場。セカンドハンドはその中核となる事務所の建設を支援しました。ここでは里親から預かったプレゼントと手紙を里子に渡すという素敵な時間がありました。ビデオ係の私から見て、子供たちはみんな「シャイ」。プレゼントを渡した直後にビデオカメラを向けるとものすごく恥ずかしがってコメントも少なめ。でも友達のところに戻った瞬間からもう大はしゃぎ!目を輝かせて喜ぶ姿は忘れられません。そして自由時間。汗だくになりながら校庭でサッカー、フラフープ、バスケに追いかけっこ、紙飛行機で遊んだり山ほど写真を撮ったり。あえて翻訳本に頼らず、身振り手振りや表情だけで仲良くなろうと、普段の自分の殻が全部破かれたかのように全力で子供たちと向き合って遊びました。それぞれの子供たちの笑顔の背景には想像を絶するような過去があるかもしれない、それを変えることは確かに難しいかもしれない。でも今回の訪問でみんなの人生の中で笑顔の時間が増えたら良いなとの一心でした。そして6日目には私たちのアンコールワットへの観光にも急遽同行。はじめて遺跡を見る子も多く、はしゃぎ疲れたて帰りの車内で爆睡している子供たちを見た時、本当に幸せな気分になったのを鮮明に覚えています。

カンボジアに滞在する最終日、早朝5時のアンコールワット。雲が少しずつ晴れ、幻想的な朝日が昇った時、カンボジアの魅力を改めて噛み締めました。ここでしか見ることのできない光景。こんな素敵な場所をもつカンボジアが、もっとみんなにとって豊かで幸せな国になってほしい、ゆっくりと昇る朝日を見ながらそんなことを考えました。今も貧富の差がどんどん大きくなり、都市部が近代化する一方で農村部はさらに貧困化。集落の奥深くの目立たないところには世界からの支援の手もなかなか届かない現実。間違った情報が流れ、それが原因で余分にお金を支払わされたり、教育や救急医療が十分に受けられない状況に追い込まれたりと。

あらゆる問題に直面するこの国に対し何ができるのか。この1週間がただの観光客気分で終わってしまってはいけない。でも自分がもつ力はほんの僅かしかないのは事実。だけどそんな小さな力を集めて大きな力に変換して現地に届けるのが、私から見たセカンドハンド。それも世界のNGOの手が届かないような奥地にある「本当に需要があるところに力を注ぐ」団体。そして手洗い指導やラチャナハンディクラフトのような「現地の人が自分たちでこれからもやっていけるシステムを作れる」団体。この組織があるからこそカンボジアの子供たちの笑顔を見ることができたのは間違いありません。たくさんのボランティアをコーディネートし、その力をうまく変換して現地に届ける役割を担うセカンドハンド事務局を応援したいと心から感じました。

最後になりましたが、今回の渡航を支えてくれたすべての方々に感謝の気持ちを込めて、本当にありがとうございました。(全文そのまま掲載)

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この渡航の報告会を11月に開催します!どなたでもご参加頂けます♪

日時:11月4日(日)14時~16時

場所:瓦町FLAG9階エナジーサロン

※参加希望の方は当日12時までに事務局までお申込下さい。

087-861-9928 / jimukyoku2hand@yahoo.co.jp

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